Industry

アカデミアにおける教員の評価の仕方(特に、テニュアトラック助教の採用)を変えないと、ビッグデータを扱える優秀な人材(特に、ポスドク)がインダストリーに流出するだろう、というサイエンスの記事。記事の元ソースはワシントン大学のポスドクJake Vanderplasさんが書いたエッセイ。サイエンスの記事では、Vanderplasさんが言うような評価方法を今すぐに大学がとることはないだろうが、「変化を取り入れないと、科学研究の進歩は遅くなるだろう」という部分には賛同している模様。

 

髪を切る週末

土曜日はポートワシントンまで車で出かけて、髪を切りに行った。1時間ほどのドライブだったが、悪くない。Googleのナビが予想した通りの時間で着いたので、その精度に少し驚いた。ロングアイランド北部の海岸線沿いにある街の道は結構入り組んでいる。一通の道は少ないようだけど、少し路地に入ると迷いそうになる。まだナビがないと危ない。

週末少し暖かくなったと思ったら、今朝は一段と冷え込んだ。予報では今週の金曜日には0度になるようだ。氷点下になるのももうすぐか。

食べ慣れたもの

今日は比較的近くにあるTrader Joe’sに夜買い物に行ってきた。ラボからだと来るまで約20分くらいで着く。Trader Joe’sは一番好きな食料雑貨店。フィラデルフィアにいた時はすぐそこにお店があったので、ほとんどそこで買い物をしていた。冷凍食品やお菓子がだいたいどれも美味しいのが有難い。アメリカにいる日本人にはよく言われている(?)が、日本人に合った味だと思う。食べ物はやはり食べ慣れたものがいい。

今日はハロウィンだったので、店員さんの何人かは仮装をしていた。アバターのナヴィの格好をしていた人がいたが、あまりにも凝り過ぎていて、少し気持ち悪かった。

健康診断

今日は健康診断とレーザー実験のための目の検査を受けた。健康診断の結果は概ね良好。担当してくれたお医者さん(ラボの産業医)も良い感じの人で、色々アドバイスをしてくれた。Ph.D.をとったと言うと、Dr.と呼ばれるが、まだあまり慣れていない。

ここではレーザー実験をする前に必ず目の検査(実験前のベースラインの測定)を受ける必要がある。ボスに薦めてもらった眼科に行った(帰りの運転は危険なので、ボスに連れて行ってもらった、というのが正しい)が、ラボから頼まれる検査は慣れているらしく、書類を書いたらすぐしてくれた。検査のついでにメガネの処方箋も出してもらったので、これで実験用の度付きメガネを作りに行こう。

Comment on PubMed

PubMedにコメント機能がつくというNatureの記事。今はテスト中なので限られた人しか付けられないが、うまくいくと一般公開になるだろう。個々の雑誌のサイトではなく、第三者機関のPubMedにコメントできるというのはいい。先行サイトとしてPubPeerがあるが、PubPeerをそのまま内包するというわけではなさそう。PubPeerのいくつかのペーパーに関するコメントは、実際に著者がしっかりと返答しているものもあり、有益なPost Publication Platformになっていると思う。

僕を含むPubPeerを見ている多くの人が今一番待ち望んでいるのは、このNautre Nanotechnologyにでた論文(と他の雑誌に乗った関連論文)にへのコメントに対する著者の返信だろう。

Paradigms

今日は、BSA Distinguished Lectureを聞きに行った。King Abdullah University of Science and Technology (KAUST)のDavid Keyesさんの講演(題名はParadigms for a 21st Century University: Building a Research University ‘From the Sand Up)。21世紀にいかに新しい研究型大学を作るか、という内容の講演。KAUSTは2009年にサウジアラビアに設立された新しい大学(設立に関しての2009年のScienceの記事)。

まず、KAUSTの設立は21世紀を舞台にした、Stanford大学設立のようなもの(実験)だと言っていた。同じような”実験”が世界各地で行われている(日本の沖縄のOkinawa Institute of Science and Technology (OIST)もその一つだと言っていたけれど、実情はどうなのだろう)。良い大学を一から作るにはどうすればいいか。19世紀におけるStanford大学の”実験”は上手くいった。しかし、21世紀に同じようにしていいものか、21世紀にあったやり方は何か、ということをKAUSTの現在進行中の”実験”の内容を話していた。

大まかに、今までの大学は理論・実験の二つを軸にした大学。これからの大学は、シミュレーション・データの二つを軸にした大学であるべきである。この二つを基に、現在の情報の増加(ビッグデータ)に対応し、利用する。例を挙げると、実験する前に何が上手くいくかをシミュレートする。または、実験できないようなものを計算して理解する。これらは、分野に寄っては、現在の研究でとられている手法ではあるが、大学全体で取り組むというのは聞いたことがなかった。方向性は非常に面白い。サウジアラビアで行われている”実験”だけあって、地理的・文化的な問題(女性に対する扱い等)もあるけれど、Keyesさんは今のところ、上手くいっていると言っていた。他の様々な問題はこの2012年のScienceの記事に載っている。10-20年後にこの”実験”はどうなっているだろうか。

ちなみに、生命科学では、上の例に挙げた後者のアプローチは少し問題になっている。実験で見えない、Observablesがないのに、計算の結果をさも”事実”であるかのように発表するのはどうなのか。実験とすりあわせるといいのだけど、計算だけをやりっぱなしでドンドンするから、実験屋から見ると、困った状態。

血液検査

本日は血液検査に行ってきた。来週は健康診断。ちゃんとした健康診断は久しく受けていないので、少し緊張。血液検査も問題ないといいが、どうだろうか。

研究はまだあまり動いていない。じっくりと、という時間があるかどうか雲行きが少し怪しくなってきた。